イギリス留学中に鬱になりそうと思ったら。頼れる制度・サービスまとめ(リーズ大学中心・体験談あり)
イギリスの冬は寒く、太陽があまり顔を出すこともなく、気が滅入ってしまいがちです。クリスマスイルミネーションがある内はまだマシですが、1月になりイルミネーションが撤去されると益々鬱そうとした雰囲気になります。実際、January Bluesという言葉もあるくらいです。そしてそんな時期に試験期間があります😨
そこで今回は、イギリス留学中に鬱になりそうと思ったときに頼れる機関や制度について体験談も含め、まとめてご紹介したいと思います!
私が留学していたリーズ大学とリーズの情報が中心にはなりますが、似た機関や制度がイギリス各地にあるはずです。記事の情報を自分がいるところに当てはめて、自分にあったサービスを探してみてください。
(筆者は医療従事者ではなく、リーズ大学在学中に精神的に大いに体調を崩したことがあるだけの医療知識に乏しい人です。紹介する情報はあくまで参考レベルで捉えてくださいね。)
大学によるサポート
まずは大学関係で頼れる機関と制度をご紹介します。
1. 大学内の制度
大学が提供しているサポートはたくさんあります。以下のリンクは学生への支援とウェルビーイングに関する記事のトップページのようなものです。ここから、様々なサポートについて知ることができます。
しかし、色んなサポートがあって逆にどれを選択すればいいのか困惑してしまうかもしれません。
そこで私なりに厳選して、かいつまんでご紹介します。
Mitigating Circumstances 課題の提出期限延長
メンタルヘルスに限らず怪我、病気など、様々な状況で課題を期限内に出すことが難しい場合は、期限の延長を申請することができます。
短期間で解決するものであれば、最長2週間期限を延長してもらえる可能性があります(extension)。より長期間の期限延長が必要な場合も、深刻な状況であれば認められる場合があります(mitigating circumstances)。また、提出期限を過ぎた後に申請して、ペナルティを取り消してもらうようにお願いすることもできます。
申請には診断書などの証明が必要となるので、申請前にしっかり確認してくださいね。上記のリンクに掲載されているMitigating Circumstances Guidanceをダウンロードすると詳しい要件と申請方法が記載されています。
The Student Counselling and Wellbeing service
大学が提供する様々なカウンセリングやメンタルヘルスのサポートを行っているチームです。使用にはStudent Counselling and Wellbeing Hubの登録が必要なこともあるようですが、予約・管理しやすいようにしているだけで煩雑なものではなさそうです。(使ったことがわからないので詳しくはわかりません、ごめんなさい。)
以下のように大学とユニオン(後の項目でまた出てきます)共同のサービスもあります。当日予約できるらしいので、便利ですね。
School独自の制度もあったりしますし、コースリーダーの先生や一人一人に割り当てられるチューターにも相談できます。
学業の具体的な不安を相談したい場合は、コースリーダーやチューターに話すのが手っ取り早いです。積極的に活用していきましょう!
The Universities Chaplaincy in Leeds
The Universities Chaplaincy in Leedsは、キリスト教に限らず全ての宗教、無宗教の方にサポートを提供している団体(教会?)です。リーズ大学の主要な建物、Laidlaw UniversityとParkinson Buildingの間にある、Emmanuel Centre内にあります。
リーズ大学だけでなく、リーズベケット大学、リーズ芸術大学、The University of Lawの学生、職員が利用できます。個別の相談など、様々なサポートを行っているそうです。
留学生向けのイベントも多く行われており、学期中毎週水曜日の夕方に留学生向けの交流イベントが開催されていました。数回イベントに参加したことがありますが、Chaplaincyの人々はとても優しく留学生慣れしている印象です。
2. ユニオン(学生組合)のサービス
イギリスの大学にあるユニオンは、学生による学生のための組織です。多くの大学ではユニオンの建物があり、売店やカフェ、バー、文房具店などのお店や、学生が勉強やソサイエティ(日本で言うサークルや部活)に使えるスペースが提供されています。
より詳しくはこちら↓
そんなユニオンでは学生に対する様々なサポートを受けられます。
LUU Help & Support
こちらはユニオンが行っているサポートです。
リーズ大学のユニオン(LUU)の場合、学期中であれば平日土日共に開いています。事前予約は必要なようです。
Leeds Nightline
また、リーズ大学ユニオンのソサイエティの一つであるLeeds Nightlineは、リーズにある大学に通う学生を対象に相談を聞いてくれるサービスを無料で提供しています。
サービスは三種類あり、電話、チャット、メールがあります。電話とチャットは夜間のみで、メールはいつでも受け付けているようです。
話を聞いてくれるのは学生ボランティアなので、私は万が一の身バレが不安で使いませんでした(-_-;) しかし、相談内容は口外しないとありますし、以前から高く評価されているようなので安心できるサービスだと思います。
大学外のサービス
1. NHS・登録した自分のGP
NHSはイギリスの国民保険サービスで、留学生も加入します(短期留学を除く)。原則無料で提供されています。(処方薬は支払います。一部無料のものもあり。)
詳しくは以下のサイトなどを参考にしてください。↓
留学生はせっかくビザ申請時にお金を払っているので、GP(かかりつけ医)を登録して使うべきです。リーズにある大学に通う多くの方はLeeds Student Medical PracticeをGPにしているのではないかと思います。
メンタルヘルスに関するサービスももちろんあるので、是非活用しましょう。電話通訳などの医療通訳を使用することも可能です。
まずはNHSアプリ内のeConsultsを使って、自分の状態を答えていってみるのもおすすめです。深刻な状態だと判断されると、予約するのではなく直ぐに緊急事態用の電話番号に電話するよう言われます。そのときは電話してくださいね。
深刻な状態になったら
事態が深刻だと判断された場合、GPよりも大きな機関に紹介されることがあると思います。例えば、リーズだと以下の機関が特にメンタルヘルスに特化した支援を行っているようでした。(私はGPの他にこちらでサポートを受けたりもしました。)
頭の片隅にいれておくのもいいかもしれません。
リーズ在住でメンタルヘルスのサポートが今すぐ必要という場合のための電話番号の一覧も掲載されています。
リーズにおけるメンタルヘルスのサポート、サービスに関する情報については、こちらのサイトも参考になります。
リーズ内にあるまた別のNHSの機関において、新しいサービスもできたようです。
2. チャリティによるサポート
イギリスでは様々なチャリティがメンタルヘルスに関するサポートを提供しております。その中から、イギリス全体で使える有名なサービスをご紹介します。
Samaritans
24時間年中無休、無料で相談を受けてくれる老舗のメンタルヘルスサポートです。電話だけでなく、メールや手紙、イギリス各地にある拠点で直接話を聞いてくれます。
Shout 85258
名前の通り、85258にSHOUTとテキストメッセージを送ると、研修を受けたボランティアがチャットで相談にのってくれます。24時間対応なので、深夜でも使えるのが嬉しいポイントです。数回使ったことがありますが、毎度直ぐに返事をくれました。電話で英語を話す・聞くのは自信がない方にも使いやすいかと思います。
まとめ・まだ深刻じゃないから…と思わず、誰かに相談してみよう
リーズ大学やリーズ、またイギリス各地で利用できるメンタルヘルスサポートの制度やサービスをご紹介しました。今回ご紹介したものの他にも、TogetherallやStudent Spaceといったサービスなど、イギリス全土で様々なサポートが受けられます。
留学中、不安でしょうがない気持ちになったり、鬱になりそうと思ったり、もう駄目だと追い込まれる前に、ぜひ早く誰かに相談したり、サポートを利用したりしてください。自分はまだそこまで深刻じゃないから相談は迷惑かも、なんて思う必要はありません。むしろ、まだ大丈夫なときに悩みを軽くしていった方が良いと思います。
この記事がイギリス留学中の苦しみを軽減するのに役立てば嬉しいです。また、周りに苦しんでいる人がいたら、こういったサポートがあると伝えてあげてほしいです。
ぜひ一度、使いやすそうと思ったものからサポートを利用してみてください。